く、クレーマーだぁ!!
初めてモノホンのクレーマーに遭遇したので、イライラを消化し昇華させるために(激ウマギャグ)ブログ記事に書いたろ!! という性格の悪さを遺憾なく発揮した記事になっております。
また、私のバイアスがかかった視点で書いていきますので、本当は相手に理がありこちらに非がある可能性も大いにあります。
本来であればクレーム内容をさらすのは色々良くないのですが、勤め先はまともな企業ではないし私もまともな人間ではないので書いちゃいます。
遭遇したクレーマー
今回クレーマーに遭遇したのは、本来であれば閉所時間が過ぎており、事務所が無人になっている時間でした。
数日後に迫った確定申告等相談のため、いつもより遅くまで事務所に残り準備や作業に追われているとき(なお、残業代は出ていない模様)、突如としてクレームの爆発が起こりました。
年のころ50を過ぎたあたりでしょうか? 女性のお客様がいらっしゃいましたが、あいにく事務所の駐車場が埋まっており、相談員も全員が相談を受けている状況でした。
車から降りてきての第一声は
「ねえ、駐車場埋まってるんだけど」
棘のある声をこちらに投げつけてきました。
この時点で、なんとなく自己主張の強そうかつ不機嫌な印象を受けます。
(めんどくさそうな人だな……)
と思いながら無下にすることもできず、近くの有料駐車場へ止めていただくようお願いをします。すると
「いいです。そこの車が出るまで待ってますから」
とムッとしたような表情でおっしゃいます。
コチラとしては事故が起こらず交通違反を切られなければなんでもいいので、特に肯定も否定もせず、為さりたいようにしていただくことにしました。
数分後、彼女が再び事務所の扉を開け一言
「そこの駐車場に止めてきました。まだ終わらないんですか?」
いや、どっちやねん!!
相変わらず不機嫌そうに言われても、こちらとしてはまず目の前の相談者さんを終わらせなければならないため
「すみませんが今すべてのブースがふさがっておりますので、空いてる椅子におかけになってお待ちください(確かこれ間違った敬語表現)」
と申し上げると、手近な椅子へドッカと腰を下ろされました。
なんとなく高圧的で自己主張が激しそうだな、怖いなぁ怖いなぁ……
と思っていると、他のブースで相談を受けていたベテランパートさんが相談を終え、女性をそちらへ案内しました。
次の瞬間、彼女の怒りが沸点を迎えたようでした。
パートさんを見る目が吊り上がり、怒髪天を衝かんばかりの雰囲気となりました。
「ねえ! 私あなたに何か悪いことしたの!!」
ベテランパートさんに向かって怒鳴りつけたのでした。
その後は、出るわ出るわ
あれが気に入らなかったこれが気に入らなかった社会人としておかしい……等々、ひたすらに怒鳴り続けていました。
「私はあなたのことが気に入らない」
「話し方がなっていない」
「全くのサービス業というわけじゃないにしても、ボランティアでもないんだから、少しくらい気をつけなさい」
「私は正社員として勤めているが、あなたのような人を見たことがない」
「25年も会員を続けている」
「私は今日こそ言わなければいけないと思ってわざと遅い時間に来た」
「(あなたの言い方もどうなの?と反論してしまったのに対して)言い返すなんてありえない。あなたは改善する気がないから言い返すのだ」
などなどその他もろもろ、相談中に息も切らさず怒鳴り続けます。
マジでうるせえし不快だからとっとと帰ってほしかったのですが、自分の確定申告についての相談はキッチリ終わらせて税額を計算することと、提出用の封筒を受け取ることは忘れていませんでした。
自分の利益になることは一切妥協せず、相手を罵倒するという、なかなかに手慣れたやり方であり、こういうことに精通していらっしゃる印象を受けました。
そんなに気に食わないなら税理士でも商工会でも青色申告会でも行きゃあいいのに……
今回興味深かった点は、ヒステリックに怒鳴っているだけのように見えて、いろいろな手法のクレームを使い分けているんだなぁという点でした。
クレームの手法
反語的クレーム
「私悪いことしたの?」
「私が悪いの?」
「私に責任があるってこと?」
等、文字面だと質問しているようにも見えますが、質問ではありません。
その疑問符の後ろには
「いや、そんなことはない」
という否定がつくことは火を見るよりも明らかです。
中学国語で習う反語表現をうまく織り込んで、自分の正当性を補強しています。
さらに客相手に
「ええ、あなたはこのようなことをしたんです」
等反論することは、一般常識的にあり得ないため、相手に反論させず自分の主張を発し続けられる連続攻撃の利点もあります。
社会では論法
「そんなことでは社会では通用しない」
「私は正社員として勤めているけど、あなたみたいなのはどこの会社でも通用しないんだよ」
など、自分の立場をうまく使い相手が社会的劣位にあると示す手法です。
前述のとおり私の勤め先はまともな企業ではありませんから、なかなか効果的にも思えます。
しかし、少し考えてみると
「社会で通用しない」「どこの会社でも通用しない」
ということがあり得るのでしょうか?
社会で通用していなかったら、ベテランになるまで勤務を続けられるとは思えません。
社会的な需要が存在するからこそ長年勤め続けられたのでしょう。
また「どこの会社でも」という条件の場合、反例が一つでも存在すれば論が破綻することとなります。
そして、現在の事務所で仕事を続けているということは、少なくとも一か所においては通用していることとなります。
彼女は
「私が経験した中における、どの会社でも通用しない」
「私の想定する社会では通用しない」
と言わなければ、破綻した論を振りかざす残念なヒトになってしまうでしょう。
とはいえ、怒りのボルテージマックス状態の勢いで言われて反論ができない場合、クレーマーサイドが社会人としても優れているというマウントをとることが可能となるでしょう。相手を混乱させ冷静な思考を指せないことがポイントとなるクレーム手法であるといえます。
おためごかし
「私はあなたのことを思って言ってるんだよ」
「この事務所が好きだから、あえて言ってるんだよ」
と、あたかも、自分のためでなく相手のために怒っているのだと示すことで、自分の正当性を補強しようという手法でしょうか。
怒鳴っているのは自分が怒鳴りたいからであり、冷静に指摘することよりも自分の感情を爆発させる快感を優先している時点で、ただのおためごかしということが丸わかりで、あまり面白みのない手法に感じます。
しかし、これに師弟関係や長年の付き合いなど、心の結びつきが存在する場合は非常に有効な手法となりえます。
長年強いつながりのあるあいてからであれば、多少強い口調であっても、愛のムチとして受け取ることになると考えられるからです。
傍から見れば
「うるせーよ。こっちの事考えてるなら3秒以内に帰って事務所閉めさせてくれ」
でしかありませんが……
相対化
「私にも悪いところがあったなら、そこは謝る」
と、自分の非を認めたそぶりをして相手から謝罪や譲歩を引き出そうとする手法です。
が、上記の通り
自分は悪くなく相手のために怒っているのだ
という前提に立って考えてみると
私には悪いところがない=謝る必要はない⇒お前が一方的に謝れ
と言っているにすぎないことは明々白々にわかります。
結局、相手から謝罪を勝ち取り精神的優位者になることや、譲歩・特別なサービスを引き出し他人より大きな利益を得ようという利己的な考えにすぎないのかな? と感じられました。
今回は以上のような手法を使ったクレーマーとの遭遇でした(本心からの痛切な祈りとして、怒りを発露させたのだったら申し訳ないのですが……)
これから社会人経験を積んでいくと、より様々な手法に巡り合うことになるのでしょうか? できればめぐり逢いにならず淡々と仕事を消化したいものですが。
とまれ、クレーマーも性格のねじ曲がった視点で見ると色々な要素で出来ているのだなぁと感心させられた出来事でした。
へば